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子宮内膜症について
1.子宮内膜症とは 子宮内膜症とは、もともと子宮の内側にある内膜組織が何らかの原因で 子宮以外の場所で増殖する病気です。 つまり、毎月の出血の度に、子宮内膜は剥離・出血を繰り返すのですから、 子宮内膜症があると、それ以外の場所で剥離・出血が起こることとなります。 これは、場合によっては、非常に重い生理痛や下腹部痛となるのです。 近年増加傾向にある病気で、20〜30歳代で発症し、40歳代後半になると減少傾向にあります。 |
2.子宮内膜症に起こる症状 |
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通常 |
排卵 |
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子宮内膜が厚くなる |
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剥がれ落ちる |
⇒ |
出血(月経) |
子宮内膜症 |
排卵 |
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@子宮内膜が厚くなる |
⇒ |
@剥がれ落ちる |
⇒ |
@出血(月経) |
A子宮内以外の所の内膜も厚くなる |
A剥がれ落ちても体外に出られない |
A腰痛・etc. |
3.子宮内膜症の治療 薬物療法と手術療法とがあります。 |
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● ●薬物療法● ● |
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擬妊娠療法 |
生理が来なくなればそれ以上悪化することはないので、 仮に妊娠している状態を作り出してしまう療法です。 これには、低・中容量ピルを飲みます。 |
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長 所 |
擬閉経療法に比べて、 副作用が少ない。 長期使用が可能。 |
短 所 |
擬閉経療法に比べ、効果が弱い。 体重が増える可能性がある。 |
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擬閉経療法 |
生理が止まり、閉経となれば症状が軽減するので、仮に閉経状態を作り出してしまう療法です。内服・注射・経鼻薬等があります。 |
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長 所 |
エストロゲンの分泌量が抑えられる ため、症状が軽快する。 |
短 所 |
低エストロゲン状態により、骨密度の低下。 長期使用ができない。(6ヵ月ごと使用) |
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● ●手術療法● ● 保存療法・準根治療法・根治療法があります。 |
4.まとめ 子宮内膜症は、慢性の病気です。 閉経を迎えると自然に治りますが、それまでは20〜30代で発症し、生理がある間は、徐々に症状が悪化します。 市販の薬でも治らないような痛みがある場合、何らかの原因があることも多いですので、一度診察を受けてみられる事をお勧めします。 女性の体はとても複雑です。一生付き合う貴女の大切な身体の声に耳を傾けてみませんか? |